フランク三浦 MIURA四号機(改) 真田幸村モデル 完全非防水

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訴えたくなる気持ち。

たびたび新聞の紙面に登場して(悪目立ち)、なんとなく気になる存在だったフランク三浦。ついに買ってしまった。
新聞ネタになったのは、フランク・ミュラーさまに訴えられたからだが、「値段も違いすぎるし、まず間違えない」という変な理由でミュラーさまがまさかの敗訴となった。
いやあでも、200分の一の値段でなんちゃってが売られちゃったら、やっぱりダメなんじゃないか。訴えたくなる気持ちはわかる。

わかる、のに「意外にいいんじゃないかなあ」という気持ちを抑えきれず、フランク三浦がほしくなってしまった。
デザインが面白い。フランク・ミュラーなんちゃっても多いが、それ以外もチープながら面白い。
フランク・ミュラーが100万円を下らないからと言って、ここでなんちゃってを買うのもなんだろう。
そこで選んだのはフランク・ミュラーであればまず作らなさそうなデザイン。これももしなんちゃってだったら、ミュラーは三浦を殴っていい。
お値段は5400円。

あっという間に我が家に到着した。前評判ですさまじくチープな感じを覚悟していたが、予想に反してずっしり感がある。
ただ、説明書の内容はすごい。「手作りなので指紋や汚れ等は想定内」みたいなことが書いてある。あと「すぐ壊れる」とも。
そして完全非防水。濡れたら終わりだ。
さらに壊れなくても「一日の進み遅れが多い→電波時計を見て合わせてください」とか安定の低クオリティ。

うーむ、正直な感想をはっきり言うべきだろう。この時計、高えっ!!

いくらジャパンクォーツでも、本体にはっきり「Made in China」とシールが貼ってあるうえに、完全非防水でこの価格か!
CASIO、えらい。2000円もしない時計があんなに正しく、あんなに丈夫。そのありがたさをこんなところで知るとは!

心の衝撃をどうにか受け止めた後、この時計は「ブレスレットに文字盤がついている奴」だと思うことにした。

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日野原重明 『10月4日 104歳に104句』

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長寿力

前々から気になっていた日野原重明『10月4日 104歳に104句』を購入した。表紙もとってもポップでチャーミングな一冊である。
この本が出たときには、少なからず衝撃を受けた。
実は、誕生日が同じなのだ。

10月4日はなかなか地味な誕生日だと思ってきた。
覚えてもらおうとして「イワシ(104)の日、10月4日です」と言ったら先方に即座に「僕は納豆(710)の日です」と言い返されて、(負けた…)と変な敗北感を味わったこともある。

しかし自分からさかのぼること61年、同月同日には長寿界のスーパーエリート、日野原先生が生まれていた。
本書はその10月4日生まれのレジェンド(なお10月4日生まれの王様はルイ10世。あだ名は喧嘩王)が、10月4日力を存分に発揮して放った奇蹟の一冊だ。
たいてい10月4日生まれは、この誕生日と揃える系のネタは諦めている。微妙に数が大きすぎるからだ。
そこを日野原先生はあっさりクリアしたうえに、まさかの年齢で合わせてきた。
そ、そうきたか!思いついて誰もができる技ではない。
今私が思いついても実行できるのは60年後。気が遠くなる話である。

そんなわけで企画段階ですでに大勝利の句集なのだが、中身もかなり読みでがあった。

百三歳 おばけでなくて ほんものだよ    (8頁)

まず長寿力。この年齢を出されるだけで、何を言っても迫力と説得力がついてくる。

百三歳 誕生ケーキの 灯は三息(みいき)    (13頁)

一回で平均34本くらいのローソクを消している。数が大きいということは、それ一つでも感動を呼ぶ。
もちろんそれだけではない。印象深い出来事について続けざまに3句くらい詠んでいるのも面白い。

富士をバックに 馬に跨り 心震う
百三歳 馬に乗る意気 我独り
百三歳 馬に跨る 我が勇気


馬に乗った、わけだが、正直、馬に乗る年齢ではない。日常生活も車いすなのである。これが大変な出来事なのが分かる。
だから最初は緊張したのだ。けれど、そんな気持ちに共感できる人もそうはいない。「我独り」には、介添えなく馬に乗っていることだけではなく、百三歳で馬に乗る人としての孤独も見える。
そして三句目は、そこから開き直っての「我が勇気」である。数分の出来事に、深いドラマがある。

律を整えるとか、技術面には率直に言ってまだ直す余地もある気もするけれど、104歳の誕生日までにガッと104句拵えてしまう勢いの方がやっぱり強い。それに整った句より、「ジャンボリーだけで3句ある」とか変な発見がある作のほうが、心に残るのだ。
とても力強い句集である。

長命がこのように生きてくるのなら、長生き出来た暁には、自分もぜひチャレンジしてみたい。
と思ったけれど、恐ろしいことに、それがすでに二番煎じだというのも10月4日生まれの宿命である。


【買った後】お悩み相談

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お母さんがちゃんと測って

先日購入したロヴィッカの靴下だが、「今度はもっと小さくしてください」といいつつさらに買い足した。にもかかわらず、なお大きい。
しかし今回のはどうにか履けるくらいの大きさなので(前回のは結局弟が買い取った)、もかもか履きつつ、「受け取りました」のメールを打った。

> 靴下受け取りました。やっぱり大きいけれど、気に入りました。いい靴下で、暖かいです。

するとまもなく返信が来た。明らかに動揺している。

> あなたの返信に私は動揺しています。また靴下が大きかったとは!
> 今回は母にちゃんとサイズを測ってもらって、23センチで編んだんですが、まさか、こちらとそちらとでセンチメートルが違うの⁉
> 今後のために詳しく教えてもらえませんか。


↑上記のイラストは、そのメールについていた「どこで測ったか」の説明図です。

絵入りで説明されたので、どれどれと定規をもってきて測ってみたが、なるほど確かに23センチである。
しかし、この靴下もゆるぎなくぶかぶかだ。
着用写真を送るべきだろうか。いや、「そもそもあなたの足は23センチなんですか?」と聞かれる可能性がある。あまり建設的な話にはならないだろう。

そこで、ネットで少し調べてみたら、衝撃の事実が判明した。

靴下を手編みするときは、足のサイズより2センチくらい小さく編まないとぶかぶかになる。

なんだと⁉
靴下には伸縮性があるため、平地測定で測った通りに編むと、実際の足には大きくなってしまうらしい。
そういえば前に買ったフィンランドの靴下も、目の前で物差しで計測したにもかかわらず、23センチがやたらにでかい。

そうだったのか。今まで誰でも履ける軍足しか編まなかったから知らなかった。
先方はたぶん自分と家族に編んできただろうから、「何センチ用」という編み方はしなかったのだろう。
そこまで知ると、説明用の英文のサイトを探し出し、先方に返信を打った。

> あなたのお母さんの計測は正しい。確かに日本でも23センチである。
> しかし、ここを見るとわかるように、靴下は足のサイズより10%減のサイズで編まねばならないようだ。
> でもあなたの編み物は大変上手でデザインも色もすてきである。


メールを打っているとき、時刻は夜中の1時を過ぎていた。
さすがに自分は今何やっているんだと少し思った。

グリーンクォーツのピアス

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夢を実現することは。

妥当な値段だけどちょっと思い切った買い物をした。作家もののピアスだ。
普段自分がぺこぺこ買うものよりはもちろん高いが、実物を見るとやっぱり全然違う。
石の透明さや美しさのレベルが高い感じ。
「すごいなあ」と感心していると、作家さんが「写真とかだとなかなか出ないんですよー」と苦笑いしていた。

前から写真ではいくつか見ていたのだが、着けてみると印象が違うので、最初は考えていなかったグリーン・クォーツのピアスを購入した。

実はこの作家さんは学生時代からの知り合いだ。
前からジュエリーデザイナーだったわけではなく(そういう学校ではなかった)、じりじり夢に近づいて今は立派に職業にされている。

夢を実現して仕事にした人を見ていると気づくが、現実に仕事になってみると、夢の周りにはいろんなものがくっついており、それらを一つ一つこなしていかなければならない。当たり前の話なんだろうけど、昔は全く気付かなかった。
夢を実現すれば、その一つ一つをスキップできるくらいに思っていた。

要は意外に大変だ、とわかったのだが、
実際にできたものを見るととてもキラキラしていて、夢が実現してよかったなあ。 素直にそう思う。

紙用マッキー(黒)+お絵かき帳

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これさえあれば。

組織的には末端のさらに末端構成員であるにもかかわらず(鉄砲玉を想像していただけると大体近いです)、突然、学校のPR動画に出ることになった。
科目の魅力をアピールし、受講を呼びかける動画だ。なお、科目はアラビア語である。
動画自体はほんの数分。しかもメインの語りはもっと偉い人がやる。
自分の役割は、隣でにこにこして「いい感じ」を醸し出すことである。
台本も何もない。セリフも決まっていない。
しかしメインの人は「できたら笑いを取りたいですね」なんて野望を漏らしている。

せっかくだから何かお役に立てればいいが、いったい何をしたらいいのか。
沈思黙考2分。おもむろに先方に切り出した。
そうだ、私、フリップを作りますよ。そちらが説明している内容を、隣のフリップで出します!」
「えっ!?」

その日の帰りに100均でお絵かき帳と紙用マッキーを購入し、自宅でフリップを作ってみた。

<世界中に話者がいっぱい!>

うーむ、今更思い出した。字が恐ろしく下手だということを。
しかも下にスペースがかなり空いてしまった。仕方なく、そのスペースに涙ぐむ人の顔を描き、さらに付け加えた。

<日本には少ないけどね>

だんだん調子が出てきてどんどん書けるようになってきたが、どのフリップもびっくりするほどヘタクソだ。
しかしせっかく作ったものなので、とりあえずお絵かき帳を抱えてスタジオに出かけると、本番直前で煮え切った状態のメインの人が「じゃあ、フリップ使いましょう」と仰り、そのまま撮影は開始された。

フリップを繰ること数分、無事、撮影は終了した。
終了直後、なんだか嫌な予感がしたので、お願いして撮ったばかりの動画を見せてもらった。

なんだこの訳の分からない自分は!?

まじめに科目の説明をしているメインの人の横で、笑顔の自分がペーパーノイズをがっさがっささせながら、必死に画用紙を繰ってヘタクソなイラストや文字を示していた。
「あっ」と思ったのは、二人の背景に、パワーポイントで作られた要点説明がきちんと出ていることだ。
そうだ、このパワポも自分が作ったのだった。これがあればフリップはいらないじゃないか。
うーん、すごい、自分の行動が全く無意味だ。むしろ、アートである。

思わぬ芸術作品の出現に、動画を見ながら腹を抱えて笑っていると、極度の緊張からようやく解放されたメインの人が
「笑ってもらえる動画だということはわかった。それはよかった」
とつぶやいた。
 
プロフィール

Author:カッタ
72年生まれ。
ちまちまとモノを購入するのが好き。
小銭に弱い。

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