金銀饅頭

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まちがいなし。

友だちと中華料理店で食べていたら「金銀饅頭」という謎のメニューがあった。
中国人の店員さんに聞いてみると「あのう、真ん中に…牛乳ではない、牛乳では…」というので
「コンデンスミルクか!!」
「はい、多分それです」
ますます謎だが美味しそうなので注文してみた。

結構すぐに出てきたが、金銀饅頭はどう見ても熱々だ。
パンのような饅頭が、白いのはおそらくふかしてあり、茶色いのは揚げてある。
迫力ある熱気で、静かに湯気を立てていた。
饅頭自体にはほとんど味がないので、これをあちあち言いながらコンデンスミルクに浸して食べる。

「うまい!」
「うまい!」

満腹に近い状態なのにものすごくおいしい。くせになりそうな甘さだ。
うまい、うまいと金銀交互に饅頭を食べてしまった。

店を出て、少し冷静になって、しみじみ考える。
あつあつのパンにコンデンスミルクをつけて食べたら、おいしいのは当たり前じゃないか。
コンデンスミルクは指につけて舐めるだけであんなにおいしいんだから。
あの饅頭のおいしさの70%以上はコンデンスミルクの手柄じゃないのか?
徐々に饅頭の魅力の正体がわかってきた。
夜の街を歩きながら、おもむろに

「金銀饅頭のおいしさって、なんか反則っぽくないか…?」

と友だちに言うと、友だちも静かに「そうですね」と答えた。

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プロポリスのど飴

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なぜ。という疑問は置いておいて

咽喉が痛い。珍しい話だが、多分風邪ではない。洟が出ていないから。
咽喉が痛い。おそらく口内炎でもない。全般的に痛いから。

きっと、咽喉を酷使したからに違いない。
気がついたら教員になっていた。咽喉枯れはほぼ職業病だ。

実は咽喉の痛みに一番効くのはトローチの類である。
こらー、いかんと上野駅構内の薬屋にのこのこ入って行った。

「風邪じゃないんですか。じゃあお勧めはこちらです」
おばちゃんが慣れた手つきで出してきたのはまさかのプロポリスのど飴。
これが一番効きます。近所で見つからなかったってわざわざ駅まで買いにくるお客さんもいます」
ほんとか。
傍らに別ののど飴がたくさん並んでいるのを見て、思わず
「いや、でもこっちののど飴も…」
と言いかけるとおばちゃんはほれぼれする頼もしさで断言した。

「そんなのはほとんどただのアメですよ」

プロポリスのど飴はただのアメじゃないのか!
愕然としながらおとなしくプロポリスのど飴を一袋買うと、おばちゃんは試供品のプロポリスのど飴を一つくれた。
「試供品です。電車乗ってる間、舐めておくといいですよ」

店を出るとおばちゃんの言うとおり、試供品のプロポリスのど飴の袋を破って口に放り込んだ。

いだだだだだだだだ

口に入った瞬間、咽喉がビリビリ痛みだした。プロポリスだ。
どんな感じとは形容しがたいが、大量のちっちゃな矢印が咽喉をちくちく刺していくような、連続する軽い痛みである。
驚いたことに、この咽喉以外はどこも痛くない。ただ甘いだけだ。
傷んだ咽喉だけがじりじりびりびりするのである。

本能的に悟った。この矢印状の痛みは、プロポリスの中に潜んでいるミツバチみたいなのが、のどの痛みの原因と戦っているからに違いない。
まったく科学的根拠はないが、そんな感じのじわじわ熱い痛みである。

電車を降りる頃、プロポリスのど飴はほぼ食べ終わり、のどの痛みが明らかに軽快したことに気づいた。
今更な疑問すぎて聞きにくいが、プロポリス、お前はいったい何なんだ!?

OKUBO MOTORS Tシャツ(ヌード)

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夏のヌード

イラストレーター、大久保ナオ登さんの「Tシャツと股引き展」に行ってきた。
軍手、ツバメ、大久保さんの屋号(?)の「OKUBO MOTORS」等、いろんなデザインがあったが、最初に目を引いたのはヌードのTシャツだ。
すっきりしたドローイングで、きれいだ。
夏に、このシャツがほしいな。シルバーグレーのTシャツがいいな。
だが、このTシャツの、既製品で婦人用サイズはもうなかった。

そこで、注文して作ってもらうことになった。
まずTシャツを着てみて、ちょうどいいサイズを選ぶ。色と柄を選ぶと、大久保さんが作ってくれるらしい。
婦人用サイズと男性用サイズとではTシャツの形も違ってくる。楽しいなー。
大久保さんは今回大量に製作して展示会に臨んだが、最初の2日で半分以上はけてしまったので、展示の合間にもTシャツ製作に勤しんでいた。

会期が終わって無事にTシャツが到着した。
色も刷りもクールに仕上がった。5月なのにもう夏なんだなあと思いつつ、あたらしい服にはいつもわくわくする。

笹屋伊織 どら焼き

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ドラちゃん、知ってましたか。

笹屋伊織のどら焼きは、毎月、弘法大師の月命日の21日を間に挟む3日間しか販売されない。
今月は出張がちょうどその3が日にかかったので、ついに好奇心に負けて購入した。1512円。
どら焼きと思えないお値段、どら焼きと思えない特別感、そしてどら焼きと思えない形状。

どう見ても筒にしか見えない。これのどこがどら焼きなのか。

出張先で「どら焼き買うた」という話をすると、西の人々は親切に教えてくれた。
「それ美味しいですよ」
「しかし、形が全然銅鑼じゃない…」
疑問を口にすると、予想外のコメントが返ってきた。

「僕が小さいころ、あのドラえもんが好きなアレのことはどら焼きなんて呼んでなかったよ。みかさ、と呼んでいたなあ」
「えっ!?」
「ほら、三笠山の形してるやろ」

そういえば、どら焼きで「三笠山」という名前のがある。じゃあ、あれは本来「みかさ」どら焼きはあだ名だったのか?

「ドラえもんの放送が始まった時、あれがどら焼きと呼ばれているのが不思議で、みかさやろと思ったり、ドラえもんの好物だからどら焼きというのかと思ったり…」

思いがけずどら焼きの素性の謎が浮上してしまったが、結局、「どら焼きが銅鑼の形をしていない」謎は全く解けないまま、立派などら焼きを携えて帰途に就くことになった。

帰宅して、どら焼きの包み紙を開けると、中から説明書きが出てきた。
熟読してわかったことによると、例のドラえもんの好物は「銅鑼の形をしているから、どら焼き」と呼ばれており、こちらのどら焼きはなんと「銅鑼を熱して鉄板代わりにして焼いて作るから、どら焼き」というのだそうだ。

お寺で作れるように、銅鑼を鉄板代わりにするという製法で作られたこの菓子が、あまりにも人気で忙しくて仕方なくなったため、弘法大師の命日にしか売らないことにしたらしい。
輪切りにしたどら焼きは、モチモチとした皮に餡が包まれ、ちょっと油の風味も効いてとてもおいしい。ドラえもんの好物の方とは正直ほとんど似ていないが、食べて笑顔になる味だ。

日本に生まれ育ったからと言って、日本の物を知った気になっちゃいけないなあ、と少し謙虚な気分になった休日であった。

眼鏡

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今、明らかになる。

ここしばらく、目の調子が悪い。仕事が立て込んで、パソコンの画面を見すぎているのが原因だと思う。
そこで、数年前にやはり目の調子が悪くて作ってもらった「パソコン用メガネ」をかけてみたら、とてもよく見える。疲れない。

これは、もしかして、ついにアレが来たか。 …… 老眼が。

「老眼にならないための目の体操」(目を8の字にぐりぐり動かす)を毎日やるくらいではやはりだめだったらしい。
認めるのは辛いが、老化現象に関してはさっさと現状を認めて対策した方がいい。新しい眼鏡を作ろう。

「……というわけで、新しい眼鏡を作ろうかと」
と申し出ると、以前の眼鏡を作った眼鏡屋がうんうんとうなづいた。
「パソコン用メガネを作ってから数年、メインの眼鏡は7年前ですからねえ。そろそろ替え時かもしれませんね」
現行の眼鏡をチェックしていた眼鏡屋はおもむろに言った。
「前の眼鏡は随分しっかり見える仕様になっていますが、これだと目が疲れるでしょうね」
「な、なんですと!?」
「文字とかが何もかも完全に見えると、情報量が多くて目が疲れるんですよ」

そうだったのか。昔はただひたすら見えればよかったけど、今はそれでは疲れてしまうんだな。
年齢を重ねて知ることは思いがけないことばかりだ。

レンズを調節して、フレームを選んで、眼鏡の注文は無事完了した。
フレームも最近は7年前より大きくなってきている。
この方が見やすくてうれしいが、多分何年もたってから見直すと「うわー懐かしい」となるんだろうなあ。

細かな仕様まで確認したとき、眼鏡屋にふと訊いてみた。
「やっぱり私は老眼が始まっているんでしょうか」

眼鏡屋は言いづらそうに答えた。
「実は、前にパソコン用メガネを作った時点で始まっています。でも進行してはいません」

そ、そうだったのか。
「始まっているが、数年進んでいない」というどう評価したものかわからない事実を知り、とりあえず目を8の字に回す運動は続けることにした。

プロフィール

カッタ

Author:カッタ
72年生まれ。
ちまちまとモノを購入するのが好き。
小銭に弱い。

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